副業ホットラインの豊田です。
今回のお題は、LINEの広告から案内される「寄付タウン」というアプリ。
世界中から集まった寄付金を抽選で分け、当たった人に10億円が届く、という話になっています。
豊田 10億円と言われたら、本当かどうかまず確かめたくなりますよね。
友だち追加したあとに届くメッセージを、最後まで追いました。受け取りの手前で、払う側に立たされます。
寄付タウンは詐欺の疑いが強く、オススメしません。
すでに友だち追加してしまった方は、返信する前にここから先へ目を通してください。
寄付タウンは詐欺の疑いが強い|結論
寄付タウンは、10億円を渡す話ではありません。楽天ギフトカードを買わせるための話でしょう。
友だち追加のあとに届く「10億円お受け取り方法」に、そのまま書いてありました。

通常、口座のご登録に「15,000円分のギフトカード」が必要。キャンペーン中だけ3,000円分でいい。そういう案内。
10億円をもらう側なのに、先に自分が3,000円を出す。ここが入れ替わっている時点で、話としておかしい。
豊田 お金を配る人が、配る相手からギフトカードを集めることはありません!
しかも支払い方法は楽天ギフトカードのみ。銀行振込もクレジットカードも受け付けていませんでした。
寄付タウンで確認できたのは、次の4点。
- 受け取りの前に手数料を払わせる
- 支払いは楽天ギフトカードだけ
- 使ったギフト券は破棄しろと指示される
- 運営団体の名前が空欄のまま
寄付タウンの案内は複数のLINEアカウントから届く
もうひとつ、最初に気づいたのが窓口の数。
案内をよこすアカウントは1つではなく、私が確認できただけで「【寄付金受給】ご登録窓口224」と「【公式】寄付プロジェクト955」の2つ。友だち数はどちらも数十人でした。
1000万ダウンロードを名乗るアプリの窓口が、友だち数十人。この数字だけでも噛み合いません。
窓口が複数あるのは、片方が使えなくなっても案内を続けられるから。実際、私が確認した2つはどちらも所在国が日本ではありませんでした。
順番に、実際の画面から並べます。
寄付タウンの10億円は口座登録の事務手数料を払わないと動かない
寄付タウンが3,000円を求める名目は、寄付金そのものではなく「口座登録オンライン事務手数料」でした。
続けて届いた案内に、その言葉が出てきます。

100万円を超える寄付金の送金は三菱UFJ銀行の法人口座から行われ、銀行手数料に3000円が必要。そういう説明。
読み飛ばしそうになりますが、ここは変でしょう。
寄付タウンが言う銀行手数料を楽天ギフトカードでは払えない
銀行の振込手数料は、銀行にしか払えない。楽天ギフトカードを窓口へ持ち込んでも、振込手数料として受け取ってはもらえないからです。
つまり「銀行手数料」という名目と、「楽天ギフトカード」という支払い方法が噛み合っていない。
豊田 銀行の窓口でギフトカードを差し出しても、受け取ってもらえませんよね。
さらに三菱UFJ銀行という実名まで出てきますが、この銀行が寄付タウンに関わっているという裏づけはどこにもありませんでした。
大手銀行の名前は、話を本物らしく見せるための飾り。そう考えたほうが自然でしょう。
| 案内された名目 | 実際に求められた支払い方法 |
|---|---|
| 口座登録オンライン事務手数料 | 楽天ギフトカード |
| 銀行手数料 | 楽天ギフトカード |
| 通常価格として提示 | 15,000円分のギフトカード |
| キャンペーン価格 | 3,000円分の楽天ギフトカード |
名目が2つ並んでいるのに、出口はどちらもギフトカード1本。
寄付タウンが「本日中に」と期限を切ってくる理由
案内には必ず本日中にという一言も付いていました。
登録した当日に、その日のうちにコンビニへ行かせる。考える時間も、家族に相談する時間も渡さない段取り。
急がせる理由が寄付タウン側にあるのなら、それは受け取る人の都合ではないはず。
次に、その番号をどう送らせるかを見ていきます。
寄付タウンはシリアルコードと銀行口座を1通で送らせる
寄付タウンが指定してきた返信の形は、ギフトカードの番号と自分の銀行口座を同じメッセージに書くというもの。
返信例として、こんな見本が届きます。

金額とシリアルコード、さらにコード画像。その下に銀行名・支店名・口座番号・名義人。
1通のメッセージで、お金と個人情報の両方が相手に渡ります。
寄付タウンに送ることになる情報を並べると
見本のとおりに返信すると、渡すものは次のとおり。
| 送る情報 | 相手にできること |
|---|---|
| 楽天ギフトカードの番号 | すぐに残高を使える |
| コードの画像 | 番号の打ち間違いも防げる |
| 銀行名・支店名 | 口座の特定に使える |
| 口座番号・名義人 | 本人確認の材料になる |
ギフトカードの番号は、渡した瞬間に他人が使えます。取り消しも返金もできません。
豊田 番号を教える行為は、現金を手渡しするのとほとんど同じです!
寄付タウンが見本に使っている架空の口座名義
返信例には、記入する形として銀行名「にほん銀行」、名義人「にほんたろう」という架空の例まで載っていました。
書き方を丁寧に教えてくれる分、こちらは何を渡しているのかを考えないまま手が動きます。
口座情報のほうは、10億円を振り込むために必要だという説明。振り込みは、いまのところ確認できていません。
口座番号と名義人が揃うと、別の勧誘に使い回される心配も出てきます。ギフトカードの番号だけの話で終わらないという点は、押さえておいてください。
寄付タウンの手数料は受取人が負担すると書かれている
寄付タウンには、手数料の説明だけを載せた専用のページがあります。LINEのメッセージから飛ぶ先。
手数料ページの冒頭に置かれていたのが、この文章。

送金手数料は原則として受取人が負担します。基本方針として、はっきり書いてありました。
寄付を配る側ではなく、受け取る側が払う。そういう決まりだと先に宣言してあるわけです。
寄付タウンの手数料ページはアプリの外に置いてある
このページはアプリ内ではなく、別のサイトに置かれています。
ページを上から下まで読みましたが、運営者名も、会社名も、連絡先も見当たりません。
手数料について書いた紙は用意されているのに、その紙を書いた人が誰なのかは分からない。ここも不自然でしょう。
消費者庁の特定商取引法のページを見ると、ネットで代金を受け取る事業者には表示の義務がある、と分かります。
特定商取引法(ネット販売のルール)第11条で、事業者の氏名・住所・電話番号を広告に表示することが求められている項目。
寄付タウンの場合、その3つとも見当たりませんでした。
寄付タウンの手数料ページは登録しなくても読める
もうひとつ気になったのが、このページの置き場所。
友だち追加していない人でも、リンクさえ分かれば開けます。手数料の話だけが先に用意されていて、運営者の情報だけが最後まで出てこないという並び。
どこに力を入れて作ってあるかが、そのまま出ていました。
寄付タウンの手数料は3,000円で終わらない
寄付タウンが手数料ページに載せている券面額の表を見ると、3,000円は一番下の段ではありませんでした。
購入する金額の目安として、この表が置かれています。

1,500円、3,000円、5,000円、10,000円、20,000円、30,000円。
最初に案内される3,000円は、この表の下から2段目でしかありません。
寄付タウンが手数料の例に使っている金額
同じページの別の場所には、1万円の例まで載っていました。
| ページ上の表記 | 金額 |
|---|---|
| 最初のLINE案内 | 3,000円 |
| 通常価格として提示 | 15,000円 |
| 手数料の連絡例 | 10,000円 |
| 券面額表の上限 | 30,000円 |
3,000円で終わる前提なら、30,000円の券面額を載せる理由がない。
豊田 金額の階段が最初から用意されている、ということでしょう。
払ったあとに次の名目が出てくる流れは、国民生活センターのもうけ話に関する相談事例にも並んでいます。
私のLINEにも「3,000円だけのつもりが、そのあと1万円を追加で言われた」という相談が届きました。
寄付タウンが最初に3,000円から入る理由
最初の金額が小さいことにも意味があります。
10億円が手に入るなら3,000円くらい、と思わせる大きさ。断られない金額から始めて、階段を上げていく並びでしょう。
3,000円は10億円を運ぶための費用ではなく、最初の一歩を踏ませるための金額として選ばれているはず。
寄付タウンは楽天ギフトカード以外の支払いを受け付けない
寄付タウンが認めている支払い方法は、楽天ギフトカード1つだけ。
手数料ページの連絡方法の欄に、そう書いてあります。

必ず楽天ギフトカードで手数料をご用意ください。そして残高と合言葉を記載して返信すれば申し込み完了。
見本画像には「10000円」という金額まで入っていました。
寄付タウンが銀行振込を受け付けない意味
銀行振込なら、振込先の名義が分かります。相手が誰なのかを、後から追いかけられるからです。
ギフトカードの番号にはそれがない。誰が使ったのかを追う手段が、こちら側に残らないため。
| 支払い方法 | 相手の情報が残るか |
|---|---|
| 銀行振込 | 口座名義が分かる |
| クレジットカード | 加盟店名が分かる |
| 楽天ギフトカード | 何も分からない |
追いかけられない方法だけを指定してくる相手に、先にお金を渡す理由はありません。
そして寄付タウンは、渡したあとの証拠まで消させようとします。
寄付タウンは使ったギフト券を破棄させ、被害届を出すと書いている
寄付タウンの手数料ページの最後に、支払った側への警告が置かれていました。
読んだときに、正直ぞっとした部分。

ご利用になったギフト券は必ずその場で破棄してください。 時間差で残高確認がとれなくなった際は、必ずお客様に対し被害届を提出いたします。
寄付タウンの送金手数料ページより
払った側に、支払いの証拠を捨てさせる。そのうえで、こちらに落ち度があるかのような書き方。
豊田 証拠を捨てさせる相手に、お金を預けてはいけません!
寄付タウンが規約違反として並べている行為
同じページには、規約違反になり得る行為の一覧もありました。

| 並べられている行為 | 読み替えると |
|---|---|
| 虚偽の口座情報を登録する行為 | 適当な口座を書くな |
| 不当な返金や補填を過度に要求する行為 | 払った金を返せと言うな |
| 手数料の不正免除を試みる行為 | 払わずに進もうとするな |
| ギフト券の残高を2重に使いまわす行為 | 番号を先に使うな |
返金を求めることが、あらかじめ「規約違反」の側に置かれている。
払う前から、払ったあとの逃げ道を塞ぐ書き方でしょう。
本当に寄付を配る団体なら、受け取る人に返金を諦めさせる文章を先に用意する必要がありません。
寄付タウンのサポーター花山くにこは今日の20時で締め切ると言ってくる
寄付タウンでは、支払いを迷っていると別のアカウントからメッセージが届きます。
「サポーター 花山くにこ」を名乗る人物。

私からの寄付10億円を必ず受け取りしてください。そして今日の20時で完全締切。
寄付する側が、受け取る側に頭を下げて急かしてくる。逆でしょう。
寄付タウンから届く、受け取らなければどうなるかという話
同じアカウントから、受け取らなかった人の話も送られてきます。

このまま受け取りして頂けず、大森さんと同じようになる事を想像すると…より血圧が上がり心臓負担が強くなります。
「サポーター 花山くにこ」から届いたメッセージより
添えられていたのは、ニュース番組を真似た動画のリンク。寄付金を横領した人物が捕まった、という内容でした。
豊田 受け取らないほうが危ない、と思わせる作り込みですね。
| 使われている手 | 読者に起こさせたい行動 |
|---|---|
| 今日の20時で完全締切 | 考える時間を与えない |
| 延長はされない | 明日でいいと思わせない |
| 体調が悪くなるという訴え | 断りにくくする |
| ニュース風の動画 | 受け取らないほうが怖いと思わせる |
急がせる材料が4つも重ねてあるとき、急がせる側に理由があるはず。
寄付タウンで受け取れたという口コミは同じ窓口から届いている
寄付タウンの「受け取れました」という声は、外部のサイトではなく、案内してくる窓口の中から流れてきます。
たとえば、こちらの投稿。

72歳の女性が受け取れた、という報告。続けて楽天銀行の残高画面が届きます。
300,194,120円。約3億円。
寄付タウンの体験談に出てくる金額が10億円と合わない
同じ窓口からは、別の人物の報告も届いていました。
| 名前 | 本人が言う受取額 | 画面に出ている残高 |
|---|---|---|
| 小林晶子 | 記載なし | 300,194,120円 |
| 鮫島藍子 | 3,000万円 | 30,398,700円 |
花山くにこが言っているのは10億円。ところが、受け取れたと報告している人は誰ひとり10億円に届いていません。
10億円を受け取ったという報告は、1件も出てきませんでした。
自分から届いた金額を語る人ばかりで、10億円という数字は勧誘する側にしか出てこない。ここも不自然。
寄付タウンの良い評判をネットで探した結果
念のため、外部の掲示板や口コミサイトも探しました。
寄付タウンで実際に寄付金を受け取れたという書き込みは、1件も見つかっていません。出てくるのは注意を促す投稿ばかり。
私のLINEにも「3億円の画面を見せられて信じてしまった」という相談が届いています。
残高の画面は、写真としては簡単に作れます。信じる材料にするなら、画面ではなく相手の名前のほうを確かめてください。
寄付タウンの運営は一般社団法人の名前が空欄のまま
寄付タウンの説明ページは、運営者の名前を出さないまま最後まで進みます。
ページの終わりに置かれているのが、この呼びかけ。

「次は、あなたの番です」と背中は押してくるのに、押している人が誰なのかは書かれていません。
ページの最下部にある表記は「一般社団法人○○寄付タウン運営事務局」。法人名にあたる部分が空欄のまま公開されています。
寄付タウンの説明ページに載っている支援を受けた人の声
説明ページには、寄付をした側の体験談も並んでいました。

70代・男性が遺産の一部を寄付。40代・女性の起業家が毎月の定期寄付。読ませる作りにはなっています。
ただし、どの声にも名前がない。
| 確認できたこと | 確認できなかったこと |
|---|---|
| 手数料を求めるページが実在する | 運営する団体の名前 |
| 支払い方法は楽天ギフトカードのみ | 事業者の住所と電話番号 |
| 体験談が複数掲載されている | 体験談の人物が実在するか |
| 案内するLINEが複数ある | 10億円が実際に振り込まれた記録 |
お金を渡す相手の名前が分からないまま、番号だけを送ることになります。
団体名を空欄にしたまま公開しているページは、書き忘れではないでしょう。
寄付タウンに手数料を払ってしまった人が今できること
寄付タウンにギフトカードの番号を送ってしまった場合、まず止めるべきは2回目の支払い。
支払いの前後で、できることは変わります。

| いまの状況 | 次にすること |
|---|---|
| まだ払っていない | 返信をやめる。ギフトカードを買わない |
| 番号を送ってしまった | 楽天へ連絡し、画面とやり取りを残す |
| 口座情報も送ってしまった | 通帳の動きを確認し、記録を保存する |
| 追加の請求が来ている | 支払わずに、やり取りを保存する |
やり取りの画面は消さないでください。「破棄してください」と言われても、レシートとギフトカードの現物は取っておきます。
豊田 消してしまうと、あとから何を渡したのか説明できなくなります!
寄付タウンのような手口がどれくらい増えているか
こうした手口の広がりは、数字にも出ています。
警察庁が2026年2月13日に公表した令和7年の統計では、特殊詐欺の認知件数が27,758件まで増えていました。
被害額は約1,414.2億円。前の年より件数で31.9%、被害額で96.7%の増加でした。
LINEやSNSから始まる勧誘については、警察庁のSNS型投資詐欺の手口紹介でも注意が呼びかけられています。
ネット上の勧誘全般については、消費者庁のインターネット消費者トラブルのページにも事例がまとまっていました。
数字が増えているぶん、同じ手口を見た人も増えているはず。恥ずかしがる話ではありません。
寄付タウンは詐欺の疑いが強く手数料を払ってはいけない|まとめ
寄付タウンを調べた結果、オススメしません。

理由は、次の5つ。
- 10億円を受け取る前に、こちらが3,000円を払う
- 支払いは楽天ギフトカードだけ
- 券面額表は30,000円まで用意されている
- 使ったギフト券は破棄しろと指示される
- 運営する団体の名前が空欄のまま
そのうえで、良い評判も探しました。実際に受け取れたという書き込みは、外部に1件も出てきません。
名前を調べてから返信しようとしたその順番は、正しい。番号を送る前に立ち止まる人は、そう多くないので。
私も昔、届いた通知を疑わずに先へ進み、あとから何を渡したのか思い出せなくなったことがありました。
そのとき手元に残っていたのは、画面を消してしまった後悔だけ。だから今は、金額の大小より先に「この相手は誰なのか」を見るようにしています。
豊田 同じ思いをする人を、一人でも減らしたいので。
私が持っているのは、待っているだけで大金が届く話ではありません。
ただ、いま何を止めれば損が増えないかなら、状況を見て具体的に言えます。
「ギフトカードの番号をもう送ってしまった」
「追加の手数料を求められていて怖い」
そういう方は、届いたメッセージと買った金額をそのまま教えてください。
楽天へ連絡すれば残高が止まる場合もあるので、そこもあわせて個別に整理します。
早く動くほど、残せる記録も選べる手も増えるので。
私のLINEに一言もらえれば、全部読みます!

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