副業ホットラインの豊田です。

今回調べたのは、白石正人という人物が案内する物販システム「SAKIDORI」。

広告には「パソコンを開いて3分クリックだけ」「収入が先に確定した状態から現金化する」とあります。

豊田 豊田

3分のクリックだけで現金化とは、ずいぶん軽い響きです。

実際にLINE登録して特典ページまで確認した結果、SAKIDORIへの登録はおすすめしません。

広告で説明されている作業と、特典ページに書かれていた中身が大きく食い違っていたためです。

すでに登録してしまった方も、これから検討している方も、最後まで読んでから判断してください。

白石正人のSAKIDORI、広告で見た3分クリックで現金化という言葉

インスタグラムの広告からたどり着いたSAKIDORIのページに書かれていたのが、次の一文。

結局のところ、一周まわって物販が一番稼げるって知ってましたか。収入が先に確定してから作業が始まる。

SAKIDORI広告ページより
収入が先に確定してから作業が始まる、と書かれたSAKIDORIの広告ページ

「収入が先に確定」という言葉の意味は、この時点ではよく分からない書き方でしょう。

豊田 豊田

先に確定した収入があるなら、そもそも作業自体いらないはずですよね。

SAKIDORIとはどんな物販システムか

読み方は英語のまま「サキドリ」。広告ページでは「最新AI搭載SAKIDORI物販システム」と紹介されています。

「初月平均10万円超え」「利益上位者126万円」というバッジが、目立つ位置に置かれた形。

さらに動画で見つけたのが、SAKIDORIと一般的な物販の違いについての説明。

パソコンを開いて3分クリックだけ、と書かれた説明動画の一場面

「パソコンを開いて3分クリックだけ」

パソコンのみで完結してしまう、と書かれた説明動画の一場面

続けて「パソコンのみで完結してしまう」という文字も出てきます。

在庫を持たず、発送作業もせず、パソコンの前に座っているだけで完結する。広告全体がそう言い切っています。

物販は本来、仕入れ・出品・梱包・発送といった作業がつきもの。

そのすべてを「AIが自動でやってくれる」という説明に、期待と同時に引っかかりを覚えました。

同じ広告の中に「先着100名限定」「48時間限定公開」という言葉も繰り返し出てきます。

期限や人数を区切って急がせる案内は、立ち止まって考える時間を読者から奪う典型的な手口でしょう!

こういう煽り文句が多いページほど、後半に何が書いてあるかを慎重に読む必要があります。

白石正人のSAKIDORIにLINE登録した直後に届いたメッセージ

広告のボタンから進んで表示されたのが、LINEの友だち追加画面。

SAKIDORI物販研究所というLINEアカウントの友だち追加画面

アカウント名は「SAKIDORI物販研究所」。

友だち追加した直後に届いたのが、次のメッセージです。

SAKIDORIを開発しました物販博士の白石正人です。私は物販ひとすじ15年。「物販博士」と呼んでいただきながらSAKIDORI物販研究所の所長を務めております。この15年間で累計1,000名を超える方に…

SAKIDORI公式LINEより
物販博士の白石正人ですと名乗るLINEメッセージ

自己紹介の直後には、専用ノートパソコンを先着100名にプレゼントする、という案内も続きました。

豊田 豊田

「物販博士」という肩書きは、正直こういう副業で初めて見ました。

物販ひとすじ15年、累計1,000名という数字が本当なら相当な実績でしょう。

この人物が何者なのかは、後ほど検索して確認します。

メッセージにはもう一つ、専用ノートパソコンを受け取るための動画レクチャーへのリンクも添えられていました。

動画は「48時間限定公開」と表示され、視聴を急ぐよう仕向けてきます。

こうした限定表示は、内容そのものより先に読者の焦りを引き出す効果を狙ったものでしょう。

まずは、肝心の「3分クリックで完結する」という中身から先に見ていきます。

SAKIDORIの特典ページで明かされたMNPという中身

LINEのやり取りを進めて届いたのが、特典ページへの案内。

特典ページに書かれていた具体的な手法がこちら。

その具体的な手法とは。MNP、携帯電話の乗り換え。

SAKIDORI特典ページより
MNP、携帯電話の乗り換えと書かれた特典ページ

MNP(携帯電話番号を変えずに他社へ乗り換える仕組み)を使い、キャッシュバックや端末の転売で利益を出す手法でした。

広告で見た「パソコンのみで完結」という説明とは、明らかに様子が違います。

広告の動画と特典ページで内容が食い違う

特典ページに図解されていたのが、MNPで稼ぐための5ステップ。

MNPで稼ぐための5ステップと実践者の声が書かれた特典ページ
ステップ内容
STEP1MNP弾(回線)の準備
STEP2キャッシュバック情報のリサーチ
STEP3対象の携帯ショップへ来店し契約
STEP4端末の売却
STEP5SIMの管理・解約

STEP3は「対象の携帯ショップに行き、MNP契約を行います」という工程です。

STEP3の「店舗に行く」という工程は、パソコンだけでは完結しません。

交通費についても「最大15,000円支給」という案内があり、移動が前提であることを運営側も認めています。

いきなり6万円の副業、利益60,000円〜80,000円と書かれた特典ページ

さらに別のページに掲示されていたのが、利益60,000円〜80,000円という金額。

パソコンの前に座っているだけでは、この金額は生まれない仕組みでしょう。

消費者庁の特定商取引法ガイド(通信販売)では、実際のサービス内容と著しく異なる表示は誇大広告として問題視されています。

総務省の端末販売適正化に関する窓口でも、MNPを利用した勧誘や端末販売のあり方について情報提供を呼びかけています。

広告と特典ページ、どちらも同じSAKIDORIの中で語られている内容のはず。

続いて、この案内役を務める白石正人という人物についても確認しました。

白石正人は物販博士として実在するのか検索した結果

広告ページで「物販博士」と名乗っていたのが、この人物です。

専用ノートパソコンを先着100名にプレゼントすると書かれた広告ページ

「白石正人 副業」で検索すると、SAKIDORI以外にも複数の商材で名前が出てきました。

豊田 豊田

物販ひとすじ15年というわりに、いろいろな名前の商材に関わっているようです。

検索して見つかったのは、「DOMINATOR」「ZAKZAK」「INFINITY」という3つの別商材。

いずれも白石正人の名前とともに紹介されている、物販・転売系のツールです。

商材名白石正人との関わり運営に関わる法人
DOMINATOR開発者として紹介記載まちまち
ZAKZAK案内役として登場株式会社GENERALHAWK
INFINITY開発者として紹介株式会社GENERALHAWK

株式会社GENERALHAWKは、代表として加藤隆伸という別の人物の名前も一緒に見つかりました。

同一人物が複数の商材で繰り返し登場すること自体は珍しくありません。

ただ、「物販博士」「物販ひとすじ15年」という肩書きの実態を、検索結果から裏づけることはできませんでした。

むしろ検索結果の多くは、過去の商材を検証する側のサイトばかりで、好意的な体験談はほとんど見当たらないのが実情です。

豊田 豊田

名前を変えて商材が繰り返し出てくること自体、あまり良い兆候ではありません。

確認項目広告ページに書かれていた内容検索で確認できたこと
肩書き物販博士・SAKIDORI物販研究所所長学術的な資格・所属を示す情報なし
実績物販ひとすじ15年・累計1,000名超具体的な人数・時期の裏づけなし
過去の活動記載なし複数の別商材で案内役として登場

金融庁の注意喚起ページでも、実績や経歴の裏づけを確認できない勧誘には慎重になるよう呼びかけています。

肩書きが本物かどうかより、SAKIDORIという中身そのものが広告どおりかのほうが、読者にとっては重要でしょう。

SAKIDORIの運営会社Amasismの住所を確認した結果

SAKIDORIの広告ページの遷移先で使われていたのは、「official-unei55.com」というドメイン。

スペシャルレクチャーと48時間限定公開の文字が並ぶ広告ページ

「48時間限定公開」という表示がありましたが、日をまたいで開き直しても、表示は変わらず「限定公開」のままでした。

商号がAmasismに変わる前の姿

国税庁の法人番号公表サイトで、SAKIDORIの運営に関わる法人番号を検索。

確認項目確認できた内容
現在の商号Amasism株式会社
法人番号1180001123946
現在の本店所在地神奈川県平塚市明石町16番18号
商号変更の履歴2021年6月3日に株式会社world gateから変更

国税庁の法人番号公表サイトを確認すると、この法人はもともと「株式会社world gate」という別の商号で登記されていました。

本店所在地についても、名古屋市西区・大磯町・平塚市と、複数の記録が残っていました。

時期の目安記録されていた所在地
もっとも古い記録愛知県名古屋市西区
移転後神奈川県中郡大磯町
現在神奈川県平塚市

同じ法人が短期間で商号と所在地を何度も変えること自体は、珍しいことではありません。

事業拡大や税務上の都合で本店を移す会社は、他にもたくさんあります。

だからこそ、住所や商号の変遷だけを根拠に善悪を決めつけることはできません。

見るべきは変遷の有無ではなく、広告の説明と実際の中身がきちんと一致しているかどうか。この一点でしょう。

ただ、広告に出てくる「SAKIDORI物販研究所」という名前と、法人登記上のAmasism株式会社という商号は、一見しただけでは結びつかないでしょう。

運営の実態を確認しようとする読者にとって、この分かりにくさは決して親切とは言えません。

広告に運営会社の商号が一切出てこない点も気になりました。

特定商取引法の表記自体は別ページにあるとしても、広告の目立つ場所に運営元を示さない作りは、不親切を通り越して不自然でしょう。

契約を急ぐ前に、まず「誰が運営しているサービスなのか」を自分で確かめる価値があります!

SAKIDORIの副業の料金について分かったこと

案内が進んだ先で示された料金プランが、次の2種類。

コース期間料金(税別)
FTコース6ヶ月498,000円
BEコース12ヶ月996,000円

金額を見る限り、12ヶ月コースは6ヶ月コースのちょうど2倍。期間も価格も単純に2倍という設定です。

3分程度クリックをして出品するだけ、と書かれた説明動画の一場面
豊田 豊田

50万円近い費用に対して、実際にやることは携帯ショップへの来店とSIMの管理です。

MNPのキャッシュバックや端末売却で得られる利益は、1回あたり数万円という単位。

50万円という金額と比べると、かなりの回数を積み重ねる必要があるでしょう。

50万円前後の参加費を回収するには、この作業を何十回も繰り返す必要があります。

想定内容
1回あたりの利益目安60,000円〜80,000円
FTコース498,000円の回収に必要な回数6〜8回程度
MNPの契約回線数には限りがある携帯会社ごとに条件・審査あり

一つの携帯会社に何度もMNPで出入りできるわけではないため、繰り返せる回数そのものにも限りがあるでしょう。

豊田 豊田

50万円を払ってから、この限られた回数で回収できるかを試すのは怖いです!

しかも携帯ショップの店員からすれば、短期解約前提の来店だと分かれば契約を断られる可能性もあります。

総務省の番号ポータビリティ制度のページにも、MNPの仕組みそのものについての解説があります。

制度自体は正当な仕組みですが、それを使って副業として回し続けられるかどうかは別の話でしょう。

実践者の声として紹介されていたもの

特典ページに「実践者のリアルな声」として掲載されていたのが、SNSの実績報告や入金画面のスクリーンショット。

一度で利益230,000円という報告も紹介されており、金額だけ見れば魅力的に映るでしょう。

ですが、その1回の裏に何回の来店や手続きがあったのかまでは書かれていません。

ただ、これらの画像がSAKIDORIの参加者本人によるものかどうか、外部から確認する手段はありません。

国民生活センターにも、簡単に高額収入を得られるとうたう副業の儲け話に関する相談が、繰り返し寄せられています。

MNPを使った副業自体は、以前から存在する手法。

警察庁も、SNS経由の副業・投資勧誘に注意を呼びかけており、確認できていない実績を鵜呑みにしないことが大切でしょう。

問題は手法そのものではなく、広告と実際にやることの間にある大きな落差です。

副業として成立させるには、審査・来店・契約・解約という一連の手続きを、期間内に何度も回す体力も必要になります。

会社員として働きながらこれを続けられるかどうかも、始める前に考えておきたい点でしょう。

平日の日中に何度も店舗へ足を運べる人は、それほど多くないはずです。

有給休暇を使ってまで続ける価値があるかどうかも、事前に考えておくべき点でしょう。

広告の言葉だけを見て申し込みを決める前に、一度立ち止まって考える時間を持ってください。特典ページの中身まで確認してからでも、決して遅くはありません。

実践者の声そのものを疑ってかかる必要はないでしょう。

ただ、その声が「パソコンのみで完結」という広告の説明を裏づけているわけではありません。

実際に店舗まで足を運び、MNP契約を結んだ結果として得られた利益のはずです。

広告の見出しだけを読んで判断すると、この工程がまるごと抜け落ちてしまいます。

豊田 豊田

実績報告の数字より先に、その数字がどんな作業の結果なのかを見るべきでしょう。

数字だけを切り取って見せる広告そのものは、この業界に限らずよくある手口です。

数字の裏側にある工程まで含めて、初めて正しい判断材料になります。

SAKIDORIの副業は詐欺|まとめ

最初にLINEで届いた「物販博士」の名乗りから、ここまで一つずつ確かめてきました。

専用ノートパソコンを先着100名にプレゼントすると書かれた広告ページ

冒頭で見たこの広告に立ち返ると、確かめたあとの印象はずいぶん変わります。

整理すると、SAKIDORIへの登録はおすすめできません。

確認できたことをまとめると、次の通りです。

  • 広告は「パソコンのみで完結」と謳うが、中身はMNPの店舗来店を含む物販だった
  • 交通費最大15,000円支給という案内が、移動が前提であることを裏づけている
  • 運営会社はAmasism株式会社(旧・株式会社world gate)で、商号と所在地の変更を繰り返している
  • 料金は6ヶ月498,000円・12ヶ月996,000円で、期間も価格もちょうど2倍の設定
  • 白石正人の名前はDOMINATOR・ZAKZAK・INFINITYという別商材でも繰り返し登場する
確認項目確認できた内容未確認事項
広告と中身の一致パソコンのみと謳うがMNP店舗来店あり実際の平均収益は不明
案内役の実在性白石正人名義で複数商材に登場「物販博士」の実態は未確認
運営会社Amasism株式会社(旧world gate)事業実態の詳細は不明
料金498,000円/996,000円の2コース回収にかかる実際の期間

一つひとつは説明できる範囲でも、並べてみると広告と実際の中身の落差がはっきりするでしょう。

広告の主語は終始「あなた」で、パソコンの前に座る読者の姿だけが描かれていました。

登場する人物も、白石正人と隣に座るアシスタントの2人だけ。実際に作業する読者の姿はどこにも映っていません。

一方の特典ページの主語は、携帯ショップへ足を運び、店員とやり取りする読者の姿。

同じSAKIDORIという副業なのに、描かれている読者像がまるで別人のようでした。

この落差こそが、広告を読んだ人と実際に始めた人の間で温度差が生まれる原因でしょう。

派手な数字と身軽な言葉で気持ちを乗せてから、実際の作業を後出しで見せる。よくある広告の型です。

消費者庁の特定商取引法ガイド(業務提供誘引販売取引)でも、「仕事を提供するので収入が得られる」と誘って高額な契約をさせる取引には、書面交付やクーリング・オフなどのルールが定められています。

豊田 豊田

広告の言葉と特典ページの中身、両方読み比べるだけで見え方はかなり変わりますよ。

私自身、会社員を辞めて独立しようとした際に複数の商材へ申し込み、借金を1000万円以上抱えた経験があります。

当時の私は「パソコンさえあれば完結する」という言葉を、疑いながらもどこかで信じたい気持ちがありました。

その経験があるからこそ、広告と実際の中身がズレている副業を見ると、次に何が起きるかが想像できるんです。

派手な数字の裏で、地味な作業を延々と繰り返すことになる。私が過去にたどった道と同じ形でしょう。

高額な参加費を払った後で「思っていたのと違う」と気づいても、取り戻すのは簡単ではありません。

だからこそ、契約する前の確認に時間をかける価値があります。

50万円前後の契約を、広告の言葉だけを根拠に決めてしまうのは危険でしょう。

契約書や重要事項説明の書面を、その場で流し読みするだけで済ませないこと。

業務提供誘引販売取引に該当する取引には、クーリング・オフという後戻りの手段も用意されています。

知らずに期限を過ぎてしまえば、使えたはずの制度も使えなくなってしまうだけ。

制度の存在を知っているかどうかだけで、その後の選択肢は大きく変わるでしょう。

契約する前に、広告で説明されていた作業内容と特典ページの中身が一致しているか、必ず見比べてください。

すでにSAKIDORIへ申し込んだ方も、これから検討している方も、判断は一人で抱え込まなくて構いません!

広告と特典ページのどちらも見せてもらえれば、私の目で一緒に確認します。

LINEで一言送ってもらえれば、必ず目を通してお返事します。

同じ思いをする人を、一人でも減らしたいので!